築地松とは
「築地松」(ついじまつ)とは、出雲地方の屋敷の主に西側と北側に植えられ、一定の高さに整然と刈り込まれた黒松の屋敷林。柔らかい土地を安定させると共に強い季節風を防いでいます。
島根県出雲地方の築地松と散居景観の織り成す景観は、まさしくこの地方独特の豊かな農村散居景観で、全国に誇り得る貴重な資産と言えるものです。
築地松の起こり
築地松の起こりは定かではありませんが、郷村社会の成り立ちのころ、この地方の豪族が河川の洪水時に浸水を防ぐため、屋敷の土地の高さを数メートル高くしたうえ、屋敷周りに土居(築地)を築き、その土居を固めるため水に強い樹木や竹を植えたのが、築地松のはじまりと言われています。
築地松の問題
近年は松くい虫の被害や築地松をせん定する職人の不足、そして生活習慣の変化によって築地松の散居集落の景観は消滅の危機にあります。
そのため、平成6年に、島根県と出雲市、平田市(現出雲市)、斐川町、大社町(現出雲市)の関係4市町は、住民代表の方々を交えて、築地松散居景観を保全するため「築地松景観保全対策推進協議会」を発足。フォトコンテストや築地松サイクリング、情報紙の発行、陰手刈り職人座談会などを行い、景観保護に努めています。
株式会社 飯塚造園の築地松への取り組み・・・
屋根をも見下ろす松の上で鎌を振るう高所作業の「築地松の剪定(せんてい)」その維持・継続が、職人の高齢化という課題に揺れています。
私たちは「生まれ育った斐川の財産を残していきたい」という想いの元、築地松の造形美を生み出す剪定(せんてい)の技を守るために「陰手刈り(のうてごり)の技」を継承し、築地松の景観を未来まで守り続けて行くことを目標とし、日々腕を磨いております。
「陰手刈り(のうてごり)」職人の育成
築地松の景観を未来の人々に残すために「陰手刈り(のうてごり)」職人の技を伝へるべく、若手への人財育成にも積極的に取り組んでいます。
陰手刈り(のうてごり)
陰手刈り(のうてごり)は、明治期から出雲に伝わる剪定手法です。
「日陰を刈る」が呼び名の由来で、長柄の鎌とのこぎり、はし
ごを使い、民家の北西側を囲む黒松を4~5年ごとに刈り込み、緑の壁のように枝葉を整えます。
陰手刈りは、「木が眠る」とされ、切り口から松ヤニが出ない秋口から春先がシーズンです。
築地松のことならお任せ下さい
作業内容
・陰手刈り
・地上薬剤散布
・補植
・松くい虫での枯れた松の伐倒駆除
・樹幹注入
※助成金もございますので、お気軽にご相談下さい。